Vol.42 「植えっぱなしでいい植木はない」

2024.10.30

庭の美観と植木の健康

植木を庭に植えると、そこに緑の癒しや季節の彩りが加わります。しかし「植えっぱなしでいい植木はない」ということをご存知でしょうか?植木は成長に伴って適切な管理が必要となります。たとえば剪定や消毒といった作業が定期的に求められ、放置すれば美観だけでなく、庭全体の健康にも影響が出ます。
鉄平石

剪定の重要性

 

成長している植木は枝が伸び続け、形が崩れるだけでなく風通しが悪くなることもあります。風通しが悪くなると湿気がこもりやすく、病害虫が繁殖しやすくなります。剪定は、木の形を整えるだけでなく、健康的な成長を促すためにも重要な作業です。これにより風通しが改善され、病害虫リスクも軽減します。

消毒や病害虫対策の必要性

植木には病気や害虫のリスクが常に伴います。放置するとカビや害虫が木全体に広がり、枯れたり病気が他の植物に広がったりする可能性も。ほとんどの植木が定期的な消毒が欠かせません。また、害虫の多くは葉や幹に現れるため、定期的に植木を観察し、早期発見・早期対策すると枯れる前に予防ができます。

横須賀植栽
横須賀ドライガーデン

管理の手間を減らすための工夫

選び方や設置場所によっては、メンテナンスの手間を軽減できます。たとえば、成長が緩やかな樹種や病害虫に強い品種を選ぶことで、剪定や消毒の頻度を減らすことが可能です。また、植木を適切な距離で配置することで、風通しを確保し、湿気や病害虫のリスクを抑えることもできます。剪定を怠ると昨今の強い台風で倒れる可能性もありますので、どんなに成長がゆっくりな木でも剪定は必須と言えるでしょう。

結論

「植えっぱなしでいい植木はない」という言葉が示すように、植木は定期的な手入れが必要です。植物は生きているため、放置すると予期しないトラブルが発生することもあります。しかし、その手間を惜しまず手をかけることで、健康で美しい庭が維持され、長く楽しむことができます。

庭デニング 代表 小山健太郎【筆者プロフィール】
庭dening代表 小山 健太郎
日本デザイナー学院卒業後、8年間店舗・内装設計の会社に勤め、外構専門店で14年間修業し、庭dening(ニワデニング)を設立。ブティック社発行、エクステリア&ガーデン(外構専門雑誌)にて、現場写真を多数掲載される。現代和風・プロバンス風・モダン・ナチュラル風とスタイルにとらわれず数多くのプランを手掛ける。

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