Vol.5 私が庭をデザインするときに考えていること

2023.2.1

私が庭をデザインするときに考えていること

私はデザインの専門学校を卒業した後、店舗デザイン、外構デザインを経験し、庭deningを設立致しました。 その間、2,000を超える図面を描き、1,000を超える現場を見てきました。
外構デザインの依頼があるとき、ほとんどの現場では建物は既に着工済で間取りも決まっています。
本来であれば建物の設計と共に庭の設計も進めた方が建物と外構の調和が取れて素晴らしい「家」が完成するのですが、大半の現場では外構デザインは一番最後となってしまいます。これに異を唱えてもしょうがないので、デザインのご依頼をいただいてから私の頭はフル回転を始めます。

お客様はこの家、この間取りでどんな生活を始めるのだろうか?、庭に必要となる機能は何だろうか?、お客様は私の外構デザインに何を期待しているのだろうか?

限られた時間の中で、今までの経験を基に、現場で仕入れた新しい知識とイメージをプラスして考えます。
でも、最終的にアウトプットするのは、「お住まいの方が四季を感じられるような庭」となることが多いのです。

私は、庭の役割は大きく分けて2つあると考えます。

四季を感じられる庭一つは機能的な役割。すなわち、駐車場や自転車を置くためのスペース、外部と建物の距離と取るためのセキュリティ的な空間のことです。外構が機能的な物だけで良ければデザインは必要ありません。パズルのようにパーツを並べれば完成です。
しかしながら、私は庭には機能的な物以外にも意味があると考えます。二つ目の役割、それは家の中から見えるご家族だけのプライベートな空間となること。その空間は四季により表情を変え、ご家族にゆとりと潤いをもたらしてくれるでしょう。コンクリートで固められた駐車場を見て暮らすよりも、春には花が咲き、秋には紅葉するような庭を見て暮らしていただきたい。夜遅く疲れて帰ってきたご主人を少しライトアップした木々と玄関が優しく迎えてくれるような庭を作りたい。

そんなことを考えながら今日も庭をデザインしています。

こちらから神奈川県横須賀市、横浜市、湘南エリアを中心とした施工事例写真をご覧いただけます。

庭デニング 代表 小山健太郎【筆者プロフィール】
庭dening代表 小山 健太郎
日本デザイナー学院卒業後、8年間店舗・内装設計の会社に勤め、外構専門店で14年間修業し、庭dening(ニワデニング)を設立。ブティック社発行、エクステリア&ガーデン(外構専門雑誌)にて、現場写真を多数掲載される。現代和風・プロバンス風・モダン・ナチュラル風とスタイルにとらわれず数多くのプランを手掛ける。

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